3x3.EXE PREMIER 2019 PLAYOFFSはUTSUNOMIYA BREX.EXEが激闘を制す

2019.09.11
938

シーズンチャンピオンを決める最後の1日を迎えた、3x3.EXE PREMER 2019 PLAYOFFS。台風が接近する中でスタートした9月8日(日)のDAY2は、第1試合から会場が熱狂へ包まれて、息つく暇もない興奮の連続だった。そんな優勝決定トーナメントのファイナルには、3x3ニュージーランド代表を擁するSWISH.EXEを一蹴したTOKYO DIME.EXEと、参入1年目のSHINAGAWA CC WILD CATS.EXEの挑戦を退けたUTSUNOMIYA BREX.EXEが進出。ファン待望の世界大会を転戦する国内2強の対決は、緊迫した一進一退の攻防となったが、残り1分をきってBREXが立て続けに2ポイントシュートを成功させて抜け出し、21-16で歓喜の瞬間を迎えた。

2015年に参入したUTSUNOMIYA BREX.EXEがついにPREMIER No.1チームになった。さらにこの優勝によって、FIBA 3x3 World Tour Nanjing Masters行きが決定。6月のCross Conference Cup制覇で手にしたFIBA 3x3 World Jeddah Mastersに続いて、世界最高峰への扉を開いた。もちろん、ここに至るまでには毎週のように国内外を渡り歩いて、手応えをつかんだ試合もあれば、それをヨーロッパで打ち砕かれる苦しい経験もしてきた。チームの要は日本ランキング3位の齊藤洋介であり、Marko MilakovicやDusan Popovicのセルビアンプレイヤーたちであるが、前半戦は頼もしい眞庭城聖(以下Money)が仲間を支え、後半戦からは小林大祐がゲームを重ねるたびにステップアップ。3x3の経験は浅いが、今年度の3x3日本代表に選ばれた実力通り、ファイナルでは優勝を引き寄せるビックショットをリングへ突き刺してMVPとなった。そして彼らが2度の国際大会で不在のラウンドは6人のTRプレイヤーがつないだ。小林は「Moneyさんも含めて、BREXに関わったメンバーが、今日の優勝を生んだと思います」と、チームメイトを称えた。全員が常に勝利を目指して、逆境をもはね返して戦い続ける姿。Bリーグ1部、宇都宮ブレックスがコートで体現するBREX MENTALITYは、3x3で息づいていることを王者は感じさせてくれた。

一方で、レギュラーラウンドを32戦無敗という文句なしの結果をたたき出しながらも、涙を飲んだチームがいる。2連覇を狙ったTACHIKAWA DICE.EXEだ。初戦で昨シーズンのファイナルで撃破したZETHREE.EXEに序盤から勢いを与えてしまい、土壇場で20-20の同点に追いつく意地を見せたが、最後は2ポイントシュートを許す幕切れとなった。大黒柱のLuke Evansは2年連続のシーズンMVPと得点王のW受賞となったが、「チームとして成し遂げられることが、今年は成し遂げることができなくて残念です。やっぱり今年は連覇がしたかった」と、悔しさを隠さなかった。ただ、この敗戦は非常につらいものだが、DICEの2019シーズンは非常に素晴らしく、レギュラーラウンド8連覇は今後塗り替えることができないようなリーグレコードだ。新戦力となったBリーガー・杉浦佑成が3x3のコートで成長を遂げて、自信を持った顔つきへと変わる様子は印象深く、Round.5の立川大会で優勝を後押ししたファンの盛り上がりは、「地元の人たちの前でプレーすることは、ともて気持ちの良いことだったので、優勝することができて良かったです(Luke)」と、選手にもしっかりと届いていた。最終目標には到達できなかったが、飛躍につながる収穫の多いひと夏を過ごしたに違いない。

男女合わせて4か国、81チームが参戦した3x3.EXE PREMIERは、グローバル化を推し進めた史上最大のシーズンを無事に終えた。東京オリンピックを来年に控えて、日本ではBリーガーや大学年代の有力選手らの参戦が加速して注目の度合いが高まり、韓国やタイ、ニュージーランドへのリーグ拡張によって、3x3の芽をアジアで育てはじめた。SWISH.EXEのKarl Noyerは「もっとチームをクリエイトして大きくしたいけど、まだ(ニュージーランドでの)認知度が低い」と自国の課題を挙げたが、それもこの一歩を踏み出たこと、そして続けていくことで解消されていくのではないだろうか。もちろん、さらなる発展に向けてクリアすべきことも少なくない。進化した2020シーズンの開幕を期待するとともに、世界の3x3シーズンはこれからが佳境。11月のFIBA 3x3 World Tour Utsunomiya Finalへ、3人制バスケはまだまだ走り続けていく。

Text by Hiroyuki Ohashi

RECOMMENDATION

FACEBOOK

INSTAGRAM