3x3.EXE PREMIER 2019 今シーズンの展望(後編)

2019.05.17
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開幕が迫る3x3.EXE PREMIERは現在、コートサイドのチケットを発売中。初めての取り組みとなる。もちろんオープンスペースで開催するため、そこを除けば無料観戦であるものの、「有料」と聞くとややハードルが上がる印象もあるかもしれないが、お金を払うに見合うレベルの高いゲームと、それを実現する国内外の有力選手がこれまで以上に参戦している。

海外からは国別ランクキング世界1位のセルビアから3人の選手がやってきた。まず一人目は、UTSUNOMIYA BREX.EXEのMarko Milakovićだ。世界No.1プレイヤー・Dusan Bulutのススメがあって昨季初めて来日した若者は、197cmのサイズで2ポイントシュートからドライブ、アシストまでこなしてコートを駆け巡る。同国のU-23 3x3代表として国際大会にも出場するなど、将来を期待されているひとりだ。続いて、彼とともに初来日したのが、チームメイトであるDušan Popovićだ。過去にはクラブ世界No.1決定戦であるWorld Tour Finalにも出場した経験があり、最新の世界ランキングは52位を誇る。193㎝と決してバスケ選手としては大きくないが、体の強さを生かした献身的なプレーで仲間を支える。そして3人目は、TOKYO DIME.EXEにジョインしたPetar Perunovicだ。昨季はMastersに3度、Challengerに6度の出場を果たし、世界ランキング42位は今季のPREMIER参戦選手で最高位となる。落合知也らDIMEの既存メンバーとも試合を重なるごとに連携が深まっており、3度目の総合優勝を狙う彼らにとって頼もしい存在だ。

一方で、日本人選手の顔ぶれも実に楽しみなメンツがそろった。その背景の一つが、東京オリンピックに向けて代表強化の流れが加速したことが挙げられる。秋田で開催された男子第1次強化合宿の15人中9人がPREMIERに所属。総合2連覇を目指すTACHIKAWA DICE.EXEに杉浦佑成 (サンロッカーズ渋谷)が、OSAKA DIME.EXEに晴山ケビン、SEKAIE.EXEに保岡龍斗らが名を連ねる。Bリーガーが日の丸をつけるためには、まずポイントを獲得しておく必要があり、それと並行して経験不足の補うために実践の場が何より必要だ。それゆえに大会グレードの高いPREMIERは格好の機会であり、3人制特有のルールや戦術を学ぶことで、ひいてはリーグの勢力図を変える力も秘めているだろう。

もうひとつは、UTSUNOMIYA BREX.EXEに加えて、EVESSA.EXEやEARTHFRIENDS.EXEのようなBリーグクラブが運営母体になる参入が増えたことだ。決して簡単なことではないだろうが、5人制のオフシーズンでも、“選手がバスケをプレーする”ことでファンを楽しませることができ、地域を盛り上げる力になるところが大きなメリットだろう。とりわけEVESSA.EXEは、大阪エヴェッサがbjリーグ時代に3連覇(2005-2006、2006-2007、2007-2008)を飾った立役者のひとり、波多野和也と10年ぶりに契約。シューター橋本尚明を2年ぶりに迎えて、シーズンの後半戦には、藤高宗一郎を選手の入替制度を活用して合流させることもすでに発表している。選手兼ゼネラルマネージャーを担う今野翔太は、クラブの歴史を感じさせるような非常に興味深いロスターを作り上げている。

このように6シーズン目のPREMIERは、非常にエキサイトできる魅力的なリーグになるポテンシャルを大いに持っている。これ以外にも、DIMEグループが日本大学バスケットボール部とパートナーシップを結び、同部の主将で3x3代表候補の松脇圭志や杉本天昇がプレーする環境を整え、BEEFMAN.EXEも荒川颯や西野曜をチームに迎えた。学生たちがチャレンジできることは、この競技の将来を明るくするものであり、女子のSEKAIE.EXEが現役Wリーガーを軸にチームを作ったことも、業界に一石を投じるものであろう。

2020年東京オリンピックに向けて、本当に“スリーエックススリー“が大きくステップアップする、そんなひと夏になりそうだ。

Text by Hiroyuki Ohashi

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