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REVIEW|PREMIER CUP COMPLETED -PART1-

2021.01.12
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■苦渋の決断で中止としたリーグ戦に替わる「3x3.EXE PREMIER JAPAN 2020 CUP」が無事に終了

3x3.EXE PREMIERはコロナ禍により、今季のリーグ戦の開催を苦渋の決断で中止とし、それに替わる大会として、トーナメントによる1日完結型の「3x3.EXE PREMIER JAPAN 2020 CUP」を昨年10月から実施。その最終戦となる第4回大会が先日、無事に終了した。

「3x3.EXE PREMIER JAPAN 2020 CUP」の全日程を終えた直後に北村正揮ディレクターは、安堵とまだ安心はできない気持ちを抱えた、複雑な表情で言葉を漏らした。

「(4大会目となる12月20日の)決勝戦が終了したときに率直に思ったのは『大会は今無事に終わったが、コロナとの戦いはまだ終わっておらず、終了を実感することができなかった』でした。今後約2週間の体調の経過によっては、大会に参加した方々への感染拡大も可能性としてはあり得ます。(その後、大会参加者から感染者は現れなかった)2019シーズンのファイナルが終了したときのような達成感や安堵感を、まったく感じることができないのが正直なところです」

そして日本および、3x3.EXE PREMIER参加国の3x3を止めてはならない思いで開催した大会については、こう総括する。

「当初の計画通りの試合数は実現できませんでしたが、4つの大会を開催できたことは、素直に良かったと思っています。コロナ感染対策や、新しい視聴体験の提供など、新しいことにチャレンジできた大会でもありました。今後はひとつひとつを総括しながら、改善すべき点は改善し、継続する点は継続していきます。2021年に繋げるという意味においては3x3.EXE PREMIER史上、大きな1年になりました。これもひとつの歴史として今後に残っていくと考えると、このタイミングでリーグのスタッフが一丸となって取り組めたことを、誇りに思います」

北村ディレクターが言う「新しいチャレンジ」。その象徴的なものが、CG合成を用いた大会のリモート配信だ(映像制作の舞台裏についてはCG STREMING,BEHIND THE STORY -PART1-、および-PART2-参照)。

「映像配信に関しては、面白い取り組みではありましたが、視聴者の満足度がどうだったかと振り返ると、改善点が多く、多くの課題を残したと思っています。カメラのアングル、3x3ならではのエキサイティングな臨場感、選手とのコミュニケーションツールなど、配信をご覧になるお客様の観点で、今後も改善や新しい取り組みをどんどん取り入れていきたい。3x3のコンパクトなコートだからこそできることに、可能性を感じています」

配信を視聴したファンからは、様々な反応が届いた。好反応もあれば、改善を望む意見もあった。それらの貴重な声に耳を傾け、さらなる進化を誓う。

「大会をご覧になられたファンの皆様からは『とても新鮮で良かったです。カメラアングルがもっと多様になると、さらに良いと思います』など、様々なご意見を頂戴しました。もちろん、好意的なご意見ばかりではありません。我々はそれらを真摯に受け止めて、ひとつの形式にとらわれず、様々な観点から得られるであろう新しいスパイスを加えながら進化、成長していきたいと思っています」


■映像配信の改善点を真摯に受け止め今後はリアル観戦との両軸で進化を目指す

コロナ禍が収まらない状況下での大会開催で、もっとも配慮したのは感染に対して最大限の対策を施すことだった。

「コロナ禍のなかでカップ戦を開催するにあたっては、大会に関わるすべての方々にとって安心・安全な環境をどのように提供するかが、大きな課題であり、チャレンジでした。選手やチームオーナー、また競技に関わるレフェリー、テーブルオフィシャルの方々は、みんな兼業されている方です。もしかしたら、職場にコロナウイルスを持ち込んでしまうかもしれないリスクがある。主催者がどのように対策を行っているのか、ここがもっとも大切なポイントだと考えていました」

そのため微に入り細に入り、様々なことを試行錯誤しながら、対策の検討を重ねた。10月に第1回大会を開催して以降も、感染対策に手をゆるめることは決してなかった。

「事前に専門家である医師にアドバイスをもらって、感染対策ガイドラインを作成し、参加される方々全員に、周知徹底をしてもらう。当日の現場では主催者として万全な対策を講じた環境を整え、みなさんを迎え入れる。こうして主催者としてできることを行い、安全な環境を作ることに務めました。そして来場する関係者のみなさんも、徹底した対策やマナーで会場に入る。時間が経つにつれて、関わるすべての方々と『絶対にコロナに負けず、大会を継続していく』という、信頼関係が構築できてきていることに気付いたんです。このような状況下でも、大会を開催できるという自信が得られました」

新型コロナウイルスに翻弄された3x3.EXE PREMIERの2020シーズンは、こうして幕を閉じた。決して望んだわけではなかったが、通常ならざる状況での大会開催に関するノウハウは必ず今後に生かされる。そして苦境のなかから得た新しい配信スタイルも、今回限りで終わらせるつもりはない。リアルでの観戦と、リモートでの視聴体験。このふたつが、今後の3x3.EXE PREMIERの軸になる。

「チャイニーズタイペイはコロナが終息し、2020シーズンは通常通りに開催しました。2021シーズンの開幕時に全加盟国のコロナが終息しているか、まだ先行きが見えない状況ではあります。ですが、今後どのような状況になっていても、動画配信により力を注いでいくつもりです。2019シーズン以前の開催スタイル、そしてさらにブラッシュアップした視聴体験の提供との2軸で、次のシーズンに向けて準備を進めていきます」

(Text by カワサキマサシ)

PART2へ続く

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