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国籍・職業を越え、“自分”を証明し続ける。佐藤 マクファーレン優樹/HIU ZEROCKETS.EXE

2020.05.26
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2020年、堀江貴文氏が設立した3x3.EXE PREMIERの新規チーム「HIU ZEROCKETS.EXE」のスタートアップメンバーとして佐藤は新たな船出を切った。プロバスケットボール選手、モデル、実業家、ミスター・ワールド2016日本代表――その華やかな肩書きや経歴とは対象的に、佐藤の人生は苦難の連続だった。国籍による偏見と差別、立ちはだかるプロの壁、選手生命を脅かす怪我――その数々の試練は、自分の存在理由を掴む戦いでもあった。

-佐藤選手は少年期に海外で生活されていたとのことですが、育った環境について教えてください。
生まれは東京ですが、5歳のときに父親の仕事の関係でシンガポールに移り、12歳から14歳までは上海で暮らしていました。小さい頃は英語を話すことが多く、最初は現地のインターナショナルスクールに通い、その後は日本人学校に移ったのですが、どこに行っても常にあったのは偏見と差別の目。僕は父親がオーストラリア人、母親が日本人のハーフなのですが、海外で外国人の中にいると「日本人」として見られ、逆に日本人の中にいると「外国人」という扱いを受けてしまう。子供の頃はずっと自分のアイデンティティを確立できず、「自分はいったい何人(なにじん)なんだろう」と悩み続けていました。

-その周囲からの意識や自我はそこからどう変化していったのでしょうか。
“自分”というものを掴むきっかけになったのは、やっぱりバスケットボールに出会ったことですね。10歳のときに友達に誘われて始めたんですが、一気に夢中になりました。いろんなモヤモヤを抱えている時期だったこともあり、そこから目を背けるように毎日夜遅くまで延々と練習をしていました。次第にやればやるほど上手くなっていき、周りの目も変わっていった。国籍や外見ではなく、一人のバスケットプレイヤーとして見られるようになっていったんです。そこからどの国にいてもバスケットを通じていろんな人と出会い、「自分の居場所はここなんだ」と自信を持てるようになりました。

-その後バスケットでプロになり、印象に残っていることは
2016年、Bリーグ開幕初年度にB3の「東京サンレーヴス」でプレーしたシーズンが、個人的には一番手応えがありました。19歳のときにサンレーヴスに入って一度プロの壁にぶち当たり、トレーニングを積んで再契約したこともあり、メンタル的にも技術的にも充実した状態でシーズンを戦うことができました。なのに、翌年2017年5月のストリートバスケの試合で、腰の骨を4箇所折る大怪我をしてしまった。骨折と同時に髄液が漏れ低髄液圧症になり、常に脳震とうが起きているような状態で、3ヶ月以上病院のベッドで寝たきりの生活を送りました。そこからアスリートが復帰することは稀らしく、「もうスポーツはできなくなる可能性が高い」と言われ本当にショックでした。

-その選手生命に関わる大怪我からどのように復帰されたのでしょうか。
関係者の方々のサポートのもとリハビリを重ね、2018年2月頃、9ヶ月ぶりにプレーに復帰することができました。ただ怪我のブランクから思うように体が動かず、Bリーグ復帰後は完全にコンディションが落ちている状態でした。そんな中で、3x3.EXE PREMIERでプレーする機会をいただき、「BLUE BEES.EXE」と契約させていただきました。そこで初めてPREMIERでプレーしたのですが、シーズンを通してほとんどの試合に出場することができ、試合勘と調子を取り戻していきました。怪我を知っている関係者からも「かなり戻ったね」と評価され、自信にもつながっていきました。その3x3.EXE PREMIERへの参加が、怪我の挫折から立ち直れたターニングポイントだったと思います。

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佐藤 マクファーレン 優樹(さとう – ゆうき)
1992年12月13日生まれ、東京都出身。オーストラリア人と日本人の両親の間に生まれ、日本、オーストラリア、イギリスの多重国籍を持つ。14歳までシンガポール、上海で過ごし、日本に移る。明豊高、九州東海大進学後、2012年、bjリーグ「東京サンレーヴス」に入団。2014年にNBL「つくばロボッツ」でプレーした後、2016年に再び「東京サンレーヴス」と契約。またモデル活動を始めた同年、「ミスター・ワールド2016日本代表」に選ばれ、世界大会に出場。スポーツ部門でアジア系出場者として過去最高の6位に入る。2018年に3x3.EXE PREMIER「BLUE BEES.EXE」でプレーした後、2020年「HIU ZEROCKETS.EXE」と契約。178cm、78kg。

本記事は「We are 3x3」サイトに掲載されております。
https://doda.jp/sportlight/3x3/

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“スポーツ”と“はたらく”の可能性を社会に広げていくためのプロジェクトです。

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