#08 INTERVIEW|OWLS.EXE~掲げる理念は「観光とスポーツの力で地域に貢献」従来のプロスポーツの枠にとらわれない活動を目指す~

2022.06.08

3x3.EXE PREMIER JAPANには今季、男女あわせて10チームが新規参入します。本企画は新規参入チームのオーナーに参入の背景、クラブが目指すものなどを語ってもらい、新たに3x3.EXE PREMIER JAPANに加わる仲間を紹介するシリーズ連載です。
第8回はWOMEN’S カテゴリーに属するOWLS.EXEの大木貴之オーナーに、チームが目指すビジョンなどを語っていただきました。

 

掲げる理念は「観光とスポーツの力で地域に貢献」
従来のプロスポーツの枠にとらわれない活動を目指す

OWLS.EXEは「観光とスポーツの力で地域貢献」をチームスローガンに掲げ、今季から3x3.EXE PREMIERに参戦する。チームの母体となるのは、観光とスポーツで地域活性化を目的に事業展開する「観光案内処ふくろう屋」の運営団体「一般社団法人OWL」。チームオーナーの大木貴之氏が、スローガンに込めた意味について解説する。

「私たちは浅草、九十九里、沼津と下呂をひとつの観光コミュニティとして、『観光案内処ふくろう屋』を形成しています。ここでは、コミュニティ通貨というものを発行していまして、『ふくろうアウル』という通貨があるんです。これを使って観光地が、観光地以外のところからファンとスポンサーに応援してもらえるような仕組みを作っていくプロジェクトを、一般社団法人OWLでやっています。そのメイン広告塔として、観光地と相性の良い3x3を選んで参戦させていただきました」

3x3.EXE PREMIERに参戦するにあたり、大木オーナーはその独特な大会の運営形態に着目した。

「今あるプロのスポーツリーグは、だいたいがホームアンドアウェー型の集客方法をしていて、地域に紐づいた活動をされているチームが多いですよね。だけど3x3.EXE PREMIERは、そもそもホームアンドアウェーではない。OWLS.EXEの運営母体は観光コミュニティですので、観光地でも大会が開催される3x3.EXE PREMIERは、すごく相性がいいなと思っているんです。それに私たちは観光コミュニティというグループではあるのですが、ホームがどこだという、そういう枠にとらわれずに活動したかったんですね。なのでOWLS.EXEに、明確なホームはないんです」

観光に軸足を置く運営母体にとって、3x3.EXE PREMIERが全国各地で大会を開催することは魅力だった。

「各地で開催される3x3.EXE PREMIERの大会に出場して、九十九里などの観光地をアピールすることも私たちの目的のひとつ。それに加えてもう少し言うと、私たちは各地域に『観光案内処ふくろう屋』グループの仲間がいます。たとえば今季の女子の第1ラウンドは愛知で、近隣の岐阜の下呂温泉に仲間がいます。今回は大会が土曜日なので、大会が終わってから下呂温泉に泊まりに行って、そこで祝勝会をやる予定です(笑)。そうして自分たちの仲間のもとを訪れられるのも、魅力のひとつだと捉えています」

地域貢献のためならば、ひとつの街に根を下ろすのが定番の手段だろう。だがOWLS.EXEは独自の手法を選択したところが、興味深い。

「九十九里でホテルの経営もしていて実感するのですが、九十九里でイベントをやっても、九十九里の人がお金を使って終わりというケースが少なくないんです。たとえば九十九里の居酒屋さんがイベントに出店したとして、その居酒屋さんが仕入れているのは東京の業者だったりするんですよね。それって逆に、九十九里のお金が出ていってしまっている行為になっていると思って。
街を盛り上げようとして、街のなかでイベントなどをやるのは、ものすごくいいことです。ですがその地域に外からのお金が流れるようにするには、イベントなどを開催するより、複数のエリアがまとまってスポンサーにメリットを与えることだと思っています。なので東京でスポンサーをいっぱい見つけて、そのスポンサーさんといっしょに観戦しに行こうみたいなことができると理想的ですね。そっちの方がわかりやすく、地域の外からのファンやスポンサーの獲得につながると考えています。」

観光地以外の街から、いわば“外貨”を獲得することがチームの母体である一般社団法人OWLの活動の柱のひとつにあり、広告塔であるOWLS.EXEはチームが各地に足を運ぶことで、九十九里などの観光地をアピールする面もある。「もちろん、そうです。なので選手と面談する際には、必ず『うちはどのチームより、全国にいっぱい遠征するチームになると思います』と、お伝えさせていただいているんです。練習拠点もここと一ヶ所に定めず、いろんな土地でやります。OWLS.EXEは第1のホームはなくても、第2のホームが全国にいっぱいあるようなチームになりたいですね」そんなスタイルのチームだから、選手に求めるものは単なるバスケットボールの技術だけではない。


「残念ながら、うちのチームは違います(笑)。選手には最初に『申し訳ない』と、話しているんですよ。若い選手はどうしても技術、技術となりがちですし、選手としては、そうでないとダメだと思います。だけどものすごく実力のあるスポーツ選手でも、素行が悪かったりすると、どのチームも雇ってくれません。スポーツ選手としての新しいビジネスのやり方というか、そういったものも模索しながらやっていきます」

OWLS.EXEの活動は、従来のプロスポーツの枠に収まらないものになりそうで、これも興味をそそられる。

「私も元々バスケットをやっていて、プロをあきらめた口なんです。そのいちばんの理由は、バスケットでは食べていけないから。今のご時世にいて、スポーツ選手のご飯の食べ方は、競技能力以外のところにあると思うんです。発信力や、あるいは貢献度。そういった部分で、ご飯が食べられる時代になってきたのかなと。

スポーツ選手として生きていくのは、2億、3億って年収を稼ぎだすトッププレーヤーになることだけじゃない。地域から愛されて、観光大使のような役割ができたら、スポーツ選手としてご飯も食べられて理想的だし、引退してからもそういう活動は続けていける。スポーツで継続的にご飯を食べていける人間に、育っていくんじゃないかな。選手たちには、そういったことを伝えています」


OWLS.EXEの活動を通じて注目してもらいたい点について、大木オーナーはこう語る。

「今年度にどれほどのことができるかはわかりませんし、依然としてコロナの影響もあります。そのなかでまずは、女子6チームのなかでいちばん愛されるチームになりたい。私たちは仲間がいっぱいいて、仲間に支えられて活動します。それと同時に、各選手が我々の仲間の活動をサポートできるような、そういう協力関係になって輪を広げることにより、お互いを助け合いたいたいんですよね。
たとえば浅草の『ふくろう屋』がやっている人力車に選手が乗って、選手発信のリアルな広報活動をする。そこはほかのチームとは、明らかに違う部分だと思っています。ほかのチームの選手もいろんな内容をインスタグラムにアップしていますが、多分うちのチームは、バスケ以外のことが上がることが多いと思います(笑)」

所属するWOMEN’S カテゴリーの開幕戦は、6月11日(土)に愛知県名古屋市のオアシス21で行われる。参戦初年度に目指すものも、観光とスポーツの力を掲げるOWLS.EXEらしくて痛快だ。

「初年度なので、まずは選手たちには仲良く、伸び伸びとやっていただきたい。選手たちが仲良くなかったら、観光地に行ったときに面白くないじゃないですか(笑)。でもただ仲良く伸び伸びやって弱いだと、スポーツ選手の間で本当の絆は生まれないと思う。伸び伸びやりつつ、強いチームを目指したい。チームとしては、プレーオフに出ることがわかりやすい目標かな。ただ会社としてそれを目標値に掲げるのは、現状では高いと思う。まあ、仲良くみんなで旅行ができたら成功ですかね(笑)」

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