#10 INTERVIEW|TOKYO BB.EXE~強く、そしてカッコよく、おしゃれにTOKYO BB.EXEが日本のバスケ文化を変える~

2022.06.09

3x3.EXE PREMIER JAPANには今季、男女あわせて10チームが新規参入します。本企画は新規参入チームのオーナーに参入の背景、クラブが目指すものなどを語ってもらい、新たに3x3.EXE PREMIER JAPANに加わる仲間を紹介するシリーズ連載です。
第10回は、WOMEN’S CATEGORYに新規参入するTOKYO BB.EXE。男子チームKYOTO BB.EXEのオーナでもある紅谷裕司氏はなぜ京都ではなく、東京に女子チームを立ち上げ、ここからなにを目指すのか──

強く、そしてカッコよく、おしゃれに
TOKYO BB.EXEが日本のバスケ文化を変える

今季からWOMEN’S CATEGORYに新規参入するTOKYO BB.EXEのオーナーは、男子チームKYOTO BB.EXEのオーナでもある紅谷裕司氏。TOKYO BB.EXE誕生には、大きくふたつの“ナゼ?”がある。まずひとつは、紅谷オーナーは男子チームに加えて、なぜ新たに女子チームを立ち上げようと考えたのか。

「3x3 JAPAN TOURでKYOTO BB.EXEの女子と、PERITEC INTERNACIONAL OIZUMI.EXEというチームが戦ったことがあって、いい選手がいるんやなあと思っていたんです。そうしたら、そのチームが今季から3x3.EXE PREMIERに参戦しないということを聞いて。PERITEC INTERNACIONAL OIZUMI.EXEは3x3 JAPAN TOURで優勝するほどの力があったのに、そこでプレーした選手たちがチームを失った。それを聞いて、彼女たちが活躍できるチームを作ろうとなりました」


実力者が揃うチームを無くすのは惜しい。さらに女子3x3の普及も念頭に入れて、紅谷オーナーは立ち上がった。

「東京オリンピックで女子がすごく3x3を盛り上げてくれましたが、3x3.EXE PREMIERに参戦する女子チームは少ない。ほかの大会も出場するチームが少ないので、女子を盛り上げたいなと思っていたんです。素晴らしい選手たちがいるチームをなくさず、そのままうちが選手たちを受け入れて、3x3を盛り上げていけたらなとも思いました。一部抜けた選手はいますが、TOKYO BB.EXEのメンバーはほとんどが前PERITEC INTERNACIONAL OIZUMI.EXEの選手です」

2020年にはKYOTO BB.EXEの練習拠点かつ、プロを目指す選手に練習環境や運営スタッフとして働く場を提供するために、倉庫を改修した屋内型コート「BACKDOOR BASE」を京都に新設した。行動派の紅谷オーナーは、とにかく即断即決する。TOKYO BB.EXEは、たったの1日で創設を決めた。

「初めからも何も知らない状況でチームを作るのは、なかなか難しいと思います。今回はKYOTO BB.EXEがあったから、その経験を生かして作ることができたかな。PERITEC INTERNACIONAL OIZUMI.EXEが3x3.EXE PREMIERに参戦しないと聞いて、次の日に決めましたので。ホンマに、勢いでしたね(笑)。スポンサーが集まっていないとか、運営資金がどうこうって考えるより、今いる選手であれば、しっかりスポンサーがつくんじゃないかなと感じたんです」

ふたつめの“ナゼ?”は、男子チームがある京都ではなく、なぜ東京なのか。

「KYOTO BBにはアマチュアで女子メンバーもいるんですけど、関西で盛り上げようとしてもなかなか難しいんですよ。関東と比べたら、人口も少ないですしね。だからまずは東京から盛り上げないと、アカンやろうなと思っていました。実際に、関西に女子のプロチームはありません。甘い考えかもしれないですけど、東京で盛り上げて、関西に持って帰ってくる。そこで選手たちが関西を盛り上げてくれたら、どんどん関西に選手たちが増えてくるんじゃないかなとか考えているんです。だからまずは、女子の3x3を盛り上げることが大前提。僕は勝手に、女子の時代が来ると思っていますから」


紅谷オーナーは参入にあたって、「男子と違うバスケ文化を作り上げる」と意気込む。その真意とは。

「華やかな場所でやっているのが男子で、あまり目立っていないけど、活躍しているのは女子みたいな感じがするんですよね。もっと華やかな感じに、変えていきたいなと思ってね。WNBAは選手が化粧をしていたり、カッコいい女性像を作ってるなと思う。日本の女子バスケを、そういうカッコいい女性が集まるようなスポーツにしたい。だけど現状の日本の女子バスケって、見せる概念がないというか。ただただ、プレーに専念しているように見えるんです。

でも男子はモテたいとか、カッコ良くありたいとか、そういう選手が多いように思います。女子に関しては純粋にバスケや3x3を頑張っていて、カッコ良く見られたいとか、おしゃれに見られたいとかっていう選手が少ないのとちゃうかな。そういうところから、変えていきたいなと思うんです」

自由度が高い3x3だからこそ、日本の女子バスケを変えていける可能性はある。

「そうなんですよね、そこが面白いなと思いました。5人制の女子チームを作りたいとは思わへんし、バレーボールチームを作りたいとも思わない。3x3やから、新しいものが生み出せるんじゃないかな。やっぱりね、演出がカッコいいじゃないですか。DJがいてMCがいて、ダンサーがいて。最近は3x3もBMXやブレイキンとかとコラボしているけど、そういう違うジャンルとの組み合わせなんかをもっともっとやっていって、若者たちが憧れるカッコいいスポーツにしていきたいんですよ」

TOKYO BB.EXEは、今の日本のバスケ文化を変える存在になるというのか。

「それを目指していますね。地域活性のためにチームを作って、3x3.EXE PREMIERに参戦しているチームがたくさんあります。KYOTO BB.EXEも地域活性のためにとか、京都のスポーツを盛り上げるということでやっています。だけど今回のTOKYO BB.EXEは本拠地もなければ、ただチーム名に東京と付いているだけなんですよ。

地域にすごくこだわってるわけでもないし、TOKYO BB.EXEは東京を拠点に全国に3x3を広める活動をやっていきます。東京を盛り上げるんじゃなくて、日本を盛り上げるために東京を拠点にということですね」

ならばチーム名の東京のところが日本であっても、矛盾しないのかもしれない。

「そうですね。だけど日本にしてしまうと、かなりハードですよね(笑)。でも全然、それぐらいでいいと思うんです。それぐらいの気持ちは、持っていますしね。僕はバスケをやったこともないのに、偉そうに言うてすみません(笑)」


日本のバスケ文化を変えるために、次世代の育成にも手を伸ばす。

「強いチームというより、カッコいいチームを作りたいと思っているんです。それに憧れる若者たちをどんどん増やそうと今、次世代育成もやっているでんす。そのためにUTSUNOMIYA BREX.EXEの斎藤洋介選手を、コーチ兼アドバイザーに迎えてやってもらっています。次世代育成をやっても、教える人がいないと上手くいかないと思うんです。5人制で上手くても3人制で上手くない可能性もあるし、慣れの部分もあるのでなかなか難しい。3人制を教える指導者をつけて、TOKYO BB.EXEの練習生に選ばれたコたちは、プロといっしょにトップレベルの指導を受けて、レベルアップしていくという道筋を考えています」

憧れられる存在になるには、やはり実力と結果が伴わないといけない。だが必要なものは、それだけではないと紅谷オーナー。

「そうですね。強く、そしてカッコ良く、おしゃれに。そこで先日クラウドファンディングを企画しました。集まったお金で育成世代のコたちにも購入じゃなくて、チームからちょっとおしゃれなブランドがついた練習着を無料で渡せるようにしよう。プロ選手と同じ扱いで、おしゃれな練習着でおしゃれに練習すると。育成世代のコたちがさらに下の世代に憧れられてと、次世代育成が循環する形をどんどん作っていこうと思っています」

紅谷オーナーが日本バスケ界に投じる一石は、どのような波紋を広げるのか。TOKYO BB.EXEが切り拓こうとする未来を注視したい。

(Text by カワサキマサシ)

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