#05 INTERVIEW|ZIGEXN UPDATERS.EXE~若い力と地域、異業種を巻き込み それらとの掛け算で京都に新しい波を起こす~

2022.05.11

3x3.EXE PREMIER JAPANには今季、男女あわせて10チームが新規参入します。本企画は新規参入チームのオーナーに参入の背景、クラブが目指すものなどを語ってもらい、新たに3x3.EXE PREMIER JAPANに加わる仲間を紹介するシリーズ連載です。
第5回は東証プライム市場に上場し、主にネット上でライフイベント領域のサービスを多数展開する株式会社じげんが運営母体となって立ち上げた、京都をホームとするZIGEXN UPDATERS.EXE。東京に本社を置くじげんがチームの本拠地を京都としたのには、ある思いがありました。

 

若い力と地域、異業種を巻き込み
それらとの掛け算で京都に新しい波を起こす

ZIGEXN UPDATERS.EXEの運営母体は、求人、不動産、中古車情報などライフイベント領域のインターネットサービスを多数展開し、東証プライム市場に上場をしている株式会社じげん。そんな企業と3x3は、どう結びついたのか。平尾丈社長が解説する。

平尾社長 「これまで私たちは大阪や名古屋など、商業の盛んな地域ではすでにオフィス展開をしていましたが、昨年度第2次中期経営計画を発表し、その中でサステナビリティの重点項目として地方創生、地域社会の活性化を掲げ、さまざまな活動を開始しています。オフィス展開と地方創生は相性が良いので、3x3.EXE PREMIERのコンセプトである地域活性に非常に共感をしました。3x3と私たちの京都オフィスとの掛け算で、地域活性に取組むのは面白いのではないかと思ったんです」

じげんは本社を東京に置く。チームの本拠地にあえて京都を選んだのは、そこに多くいる若者の存在。京都市には約15万人の大学生がいて、これは市域の人口の10人にひとりにあたり、東京23区の2倍近くになる。まさに若者の街だ。

平尾社長 「京都には学生の皆さんをはじめ、若い方が多くいらっしゃいます。学生や若い方々といっしょにチーム運営をしていけば、地域の方に対しても、学生の方々にとっても、じげんにとっても良いものが作れるんじゃないかなと思い、参加表明させていただきました。

また、京都には観光資源が多くあります。ですが温故知新だけではなく、もっともっと新しいコンテンツを作れば、いいものができるんじゃないか。これはまだ事実ではなく仮説で考えているので、これからそうなれるよう私たちが頑張らないといけません。でも京都の皆さまといっしょにできれば、新しいものを作る波が起こせるんじゃないかと思ったんです」

掲げるスローガンは“UPDATE the YOUTH”。ここには京都の若者の挑戦を応援する姿勢が込められている。具体的にはチームの活動にも、若い人たちに携わってもらう。

平尾社長 「選手にも学生をどんどん巻き込んでいきたいですし、もちろん学生以外の方もそうです。運営側にも、入ってもらいたい。プロスポーツのチーム運営に新しい発想で、いろんなことをやっていただきたいです。私たちは学生だから実際の業務はできないとか、そういったことはまったくないと思っています。年齢や性別などは関係ありません。意欲はあるけど、チャレンジする環境がない。そういった方々に対して、さまざまな機会提供をしていくのが私たちの役割だと思っています」

ZIGEXN UPDATERS.EXEが誕生する過程では、ある若手社員の働きかけも大きかった。入社時から平尾社長に直談判していたという、本城貴大氏だ。本城氏は3x3のどこに魅力を感じ、参戦を進言したのか。

本城氏 「私が魅力的に感じたひとつは、これまでのプロスポーツの運営モデルとは違っていることです。3x3.EXE PREMIERは各チームにホームエリアはありますが、京都がホームでも京都で毎回試合があるというわけではない。地域の垣根を越えてできるのが、いいなと思いました。それにバスケットボールは世界と日本の両方から見ても、競技人口がほかのスポーツよりも圧倒的に多いという特徴があり、女性もとても多くプレーされている特性があります。

それにエンターテイメント性が非常に高い。3x3.EXE PREMIERは屋外開催もありますが、屋内だと音や光、映像などとのシナジーはすごく高いなと思っています。そのエンターテイメント性の高さというところに魅力を感じたんです」

さらに言葉を重ねる。

本城氏 「3x3を多くの方々に見ていただくために、我々もこれから頑張っていかないといけませんが、まずはいろんな産業と掛け算をすることが大事だなと思っています。3x3を見に来るきっかけが選手たちのプレーはもちろん、それ以外のことでもなんでもいいと思うんです。それとの掛け算の接続性だったり、許容度が広いのが3x3の特徴で、その懐の深さに魅力を感じて、今回プロジェクトマネージャーをやらせていただくことになりました。」

3x3は比較的新しい競技であり、5人制と比べると若い世代の観客が多いことも魅力だったという。

本城氏 「そこもひとつの、大きな魅力だなと思っています。平尾が申しあげたとおり、我々は京都で頑張っていらっしゃる学生さんや若い方々を、会社として応援していきたいという思いも持っています。そういったマーケット適応性なども鑑みて、3x3という競技を選びました。

また、スポーツの観客の中心は30代から40代の男性で、Bリーグの場合は少し女性が多いですが、3x3のメインはもっと若い層がターゲットだと思います。そこをどんどん広げていくのに、我々にできることがあるんじゃないかなとも考えています」

“京都の若者を応援”といえど、ボランティアで取り組むわけではない。若くしてビジネスを興し、社を東証一部上場(2022年よりプライム市場に移行)にまで押し上げた平尾社長は、3x3を通じて自社に少なくないフィードバックが得られる可能性や将来性を感じている。

平尾社長 「スポーツに対する熱狂は、ものすごいものがあるなと感じています。私たちITビジネスの世界にはようやく5Gが来まして、これから新しい試みが増えていくのは非常に楽しみですが、情報を普通にインターネットに載せていても、すぐにファンが付いたりお金を払っていただけるようにならない、のがビジネスの難しいところです。

今回の取り組みを通じては、じげんの既存の事業で培ったマーケティングの力や集客の施策などが活かせるでしょうし、スポーツの素晴しさやスポーツが持つ力を勉強させていただきながら、既存の事業に活かせるものが出てくるでしょう。トライアルというより新規のチャレンジとして、本気で成功させたいと思っています」

プロスポーツチームの主な収益源はチケット、スポンサー、グッズ、放映権である。だが3x3.EXE PREMIERは基本的に観戦無料(一部有料席あり)で、チケット収入の分配もない。ZIGEXN UPDATERS.EXEはここに参入するうえで、既存の収益構造とは異なる形で事業として成立させることも目指す。

本城氏 「これまでのプロ野球やサッカー、バスケなど、先輩方が作ってこられたモデルとは違うところに主眼を置いてチャレンジできることは、我々にとってすごく魅力的であるし、スポーツにとっても新たなチャレンジだと思います。

畑は違いますが、エンターテインメントビジネスではSNSやライブ配信なども盛り上がっています。我々もそうしたいろんなものとリンクしながらやっていきたいと考えています。先ほど申し上げたエンターテインメント以外の産業との掛け合わせも、スポーツだからこそできるものです。我々にとっては、いかに頑張ってチームの価値を上げ、いろんな企業様に使っていただけるか。ユーザー様に価値を感じていただいて、それをサステナブルなビジネスに展開できるかのチャレンジ。ここに我々が得意とするITの力が加わると、面白い化学反応が起こるかもしれないと期待しています」


肝心要のチームの注目ポイントは、若さだという。

本城氏 「学生年代のプレーヤーも多くいますし、Bリーグ経験者の若い選手も2名います。選手の年齢は22歳から24、25歳ぐらいがボリュームゾーンで、おそらく3x3.EXE PREMIERでもっとも平均年齢が低いチームになると思います。また京都という文脈で捉えると、同志社大学の学生や洛南高校出身の選手ら、地元の方々にとっても馴染みのある伝統校から、我々のチームに参加していただいている選手もいます。京都出身、京都の高校や大学出身の選手がいて、みんな若い。その若いパワーにとくにご注目をいただけると、大変ありがたいです」

京都の若者を巻き込んで、古都に新たなムーヴメントを起こせるか。ZIGEXN UPDATERS.EXEの挑戦が始まる。

(Text by カワサキマサシ)

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