3年ぶりの”ホーム”開催に歓喜。イオンモール岡山と築き上げてきた、チームの歴史と岡山県のバスケ熱 ~TRYHOOP OKAYAMA.EXE~【Owner Interview/After Season #05】

2023.01.04

2022年は6つのチームが大会を誘致し、ホームゲームを通じて競技の認知拡大をはじめ地域活性化や新たなコミュニティを創造しました。3x3.EXE PREMIERの特徴でもありますが、駅前や街中、商業施設などの省スペースにコート・ゴールを設置するだけで大会を開催できるため、大会誘致はさまざまな可能性を秘めていると言えるでしょう。

本企画は、2022年シーズンで大会誘致を実施したチームオーナーに、大会誘致にかけた想いや背景を含め、2022年シーズン全体を総括いただく内容です。

全7回でお送りするシリーズ第5弾は、岡山県岡山市を本拠地として構える『TRYHOOP OKAYAMA.EXE(以下「TRYHOOP」)』。良い意味でホームアリーナを持たずに省スペースで開催できる3x3ですが、TRYHOOPにとって「ホーム」と呼び大切にしている場所での開催が3年ぶりに叶ったこと、GMの比留木謙司(ひるき けんじ)氏は笑顔で語ってくれました。

 

3年ぶりの”ホーム”イオンモール岡山での開催に歓喜
2023は4度目のリーグ優勝へのTRYで、代表の中島氏に花を

比留木「”代表の中島に花を持たせてあげたい”という気持ちは、僕だけではなく選手のみんなも強く思っています。PREMIERでの優勝を、岡山に持ち帰りたいとね」

TRYHOOPの2022シーズンは、プレーオフ準優勝で幕を閉じた。UTSUNOMIYA BREX.EXEと2年連続で決勝を戦い、わずかに届かなかった優勝。本当はリベンジを果たし、代表の中島氏を胴上げしたかったのであろう。

比留木「もちろん、PREMIERのプレーオフで決勝まで勝ち進むのは簡単ではないですし、そこだけ見れば評価できるポイント。ただ、優勝に届かないところでは、チームとしての歯痒さだったり悔しさは、当然全員が持っています。

とはいえ昨シーズンと比べると、今年のほうがチームの完成度は非常に高かった。シーズンが進むに連れて、明らかにケミストリーは良くなっていってましたし、悪いプレーが1つ、2つ続いてしまっても自分たちでしっかり立て直しができた。そうでなければ、(プレーオフで対戦した)MINAKAMI TOWN.EXEやTOKYO DIME.EXEといった手ごわいチームに勝てませんでした。……去年のチームの完成度では、最後まで戦い抜けなかったかもしれません。今年のチームだからこそFINALの場所に立てたし、そこで自分たちの持てるもの、やりたいことは出し切れたので、同じ成績ではありますが充実感や納得感は違います」

@UTSUNOMIYA BREX.EXEとの決勝は、19-21で惜しくも敗れ準優勝となった

昨シーズンとの比較において、2019年以来3年ぶりとなったイオンモール岡山での大会誘致は、久々の開催に多くの人が集まり賑わいを魅せた。ホームコートと言っても過言ではないこの地での開催ができたことに、全員が喜びをあらわにしたそう。

比留木「今でこそBリーグのチームを持っていますが、TRYHOOPは3x3から始まったチームです。その中でイオンモール岡山という会場は本当に大切にしたい場所。年に1回できるかできないかのところで、開催を非常に楽しみに待ってくださる方、そして応援してくださる方がたくさんいます。今年、再びあの場所で大会誘致できたことは、チームとして本来自分たちがやるべきことを取り戻せた実感とともに、非常に感慨深いものがありました。

それに岡山では「春先まではBリーグ、夏からは3x3だよね」という流れが結構浸透しています。1年を通じてバスケをずっと提供できるのは、僕らのチームの強みでもあると思うんですよ。その中でもイオンモール岡山は非常に人の往来が多い場所ですし、バスケに馴染みのない方やスポーツ観戦にそこまで大きく興味のない方々が、バスケを気軽に見られ、フラっと体験できる。バスケを好きになるキッカケとなれる大切な場所なんです」

省スペースで場所を選ばずに開催できることは、間違いなく3x3の特徴の1つ。ただTRYHOOPの場合は、場所をしっかり選んで”毎度恒例”を創り続けてきた。その結果、3人制バスケットボールという競技そのものが、岡山県に根付いてきているのだろう。

@2022年シーズン、イオンモール岡山でのラウンド6は、終日多くの人が観戦し賑わった

喜びをあらわにする一方、イオンモール岡山での開催が”久々”となった裏側には、昨年・一昨年の新型コロナウイルスによるパンデミックの影響がある。【スクール・3x3・Bリーグ】という3本柱を持つTRYHOOPにおいて、全ての事業がSTOPしてしまったシーンも多かったという。

比留木「スクール活動においては、どうしても人を集められないことでダメージが大きかった。オンラインでの授業形態やプライベートレッスンなど、色々策を練ってはいましたが、活動をSTOPさせないといけないシーンもありました。できる範囲で、オンラインスクールの活動の様子をはじめ「バスケ楽しいよ!」とSNSで発信したり……。子供たちを笑顔にしようと出来る限りのことに注力していました。ただ、3人制は人数が少ないこともあり、スクールに取り入れることができたため非常にポジティブでした」

バスケが好き。TRYHOOPが好き。岡山県の老若男女すべての人の心を掴んで離さないために、できることをやれる範囲でやり続けた。そんな2022年を、今回の大会誘致で会場の熱量や一体感を創れたことを含め「全体的に良いシーズンだった」と振り返った。

比留木「だからこそ、ですが、今回のイオンモール岡山開催は感慨深かったです。ようやく僕らがあるべき姿を取り戻せた感覚がありました。

そもそも代表の中島と二人三脚でチームを運営する中で、自分たちが最初にチームとしての取り組みを始めたのは3x3。中島も最初は選手でしたし、3x3の活動自体は大事にしたい。Bリーグと合わせて1年間を通して岡山の方々、TRYHOOPを応援してくれる方々に僕らがバスケをする姿を届けられる状態は、これからも継続していきたい。どちらかが片手間ではなく、両方ともポジティブになるよう、今後も工夫して選手・チームともに大事にしていきたいですね」

@感染症対策をした上で、来場者と触れ合う機会も設けた

TRYHOOP最大の特徴とも言えるのは、やはり3人制と5人制の両チームを持っていること。その点について、どんなメリットを感じているか。比留木氏に直球で聞いてみた。

比留木「僕らがB3のチームであるからこそできることもあるんです。3人制で活躍した選手を5人制でも使ってみたり、5人制でベンチに座っている選手を3人制に出したりして、花開くケースもあります。アンドリュー・ロビンソン選手(#14)がまさにそうでしたが、彼は当初3人制だけの予定だったんですよ。ただ蓋を開けてみたら、5人制でも素晴らしい活躍ができることがわかった。5人制と3人制のシャッフルのような動きができるからこそ、ベンチに座っているだけではなく、さまざまな場面でバスケの経験を積めることは大きいと思うんです。2つのチームを上手に活用できているのかなぁと思いますね」

3人制、5人制と括らずに、大きな枠で「バスケットボールチーム」と捉える。これは2023シーズンで8期目となるTRYHOOPが積み重ねた上で見つけた、新たな形なのかもしれない。

比留木「3x3.EXE PREMIERは、近年U-24の制度ができたことで若い選手が入りやすい流れもできてきていると思います。若い選手を育てることも、僕らがB3のチームであるからこそできること。かつ「日本の3x3のトップ=PREMIER」と認識している選手がほとんどです。

PREMIERで戦えることはチームとしても非常に有意義ですし、選手としても多くの経験が得られる舞台だと思います。リーグ構成としても、大都市でも地方都市でも関係なくチャンスがある。このような器で日本全国を戦えるのはすごく良いと思いますし、我々としてもまた、来シーズン良いチームを作って優勝に向けて頑張ります」

大きく跳ぶためには、しっかり膝を曲げる必要がある。比留木氏は何度も「代表の中島に花を持たせたい」と言葉にしてくれたが、もうその準備はできているに違いない。あとは来るべき2023年シーズン、これまでの悔しさもバネに過去最高の跳躍で全てを掴み取り、ホーム・岡山県に降り立つだけだ。

@2017年のラウンド優勝時の1枚(イオンモール岡山開催)/[右]:代表の中島氏。[左から2番目]:GMの比留木氏。選手として共に戦った2人だからこそ絆は深い。次なる目標への挑戦は、もう既に始まっている。

◤TEAM information◢
Team:TRYHOOP OKAYAMA.EXE
Since:2015
Hometown:岡山県岡山市
SNS:
(Twitter)https://twitter.com/tryhoop_okayama
(Instagram)https://www.instagram.com/tryhoop_okayama/
(公式サイト)http://tryhoop.com/

◤大会誘致に関するお問合せはこちら◢
premier@exebasketball.com

(Text by コバヤシ ワタル)

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